なぜアップルアートのシードル「Thrive」は酔いやすいのか?──炭酸・糖分・香り成分から見る“回りやすさ”の正体

お酒を飲んだとき、「今日はやけに酔いが早いな」と感じたことはありませんか?
特に、シャンパンやスパークリングワイン、そして「シードル(発泡性のリンゴ酒)」のような泡のお酒を飲んだ時、その“酔いやすさ”を実感する人は少なくありません。

その中でも、特にシャンパン製法で作られたアップルアートのシードル「Thrive」は、アルコール度数は9度でありながら、「驚くほど酔いやすい」と言われることがあります。
では、なぜアップルアートのシードルは酔いやすいのでしょうか?

この記事では、体質や体調の問題を除いた“お酒そのものの性質”に注目し、炭酸の有無・糖分の量・香り成分という3つの観点から、その理由をひも解いていきます。


① 炭酸がアルコールの吸収を加速させる
シードルが酔いやすい最大の理由のひとつは、炭酸(発泡性)にあります。

一般的に、アルコールは胃や小腸の粘膜から吸収されますが、そのスピードは飲み物の種類によって大きく異なります。
中でも、炭酸を含む酒類は、アルコールの吸収を著しく早めることが知られています。

なぜか?

炭酸には、以下のような身体的影響があるからです。

・胃の粘膜を刺激する

・胃の蠕動運動(ぜんどううんどう)を促進する

・胃から小腸への通過を早める

小腸は、アルコールを非常に効率よく吸収する器官です。
つまり、炭酸によって胃から小腸への移動が早くなると、一気に多量のアルコールが血中に入ることになり、短時間で血中アルコール濃度が急上昇するのです。

これこそが「酔いが早く回る」と感じる仕組みです。

シャンパン製法のシードルは特に酔いやすい?
シードルにも様々な製法がありますが、中でも「シャンパン製法(瓶内二次発酵)」で作られるものは、泡が非常にきめ細かく、持続性の高い泡を特徴とします。
これはまさに、炭酸刺激が長く続く=アルコール吸収が長く促進されるということ。

スパークリングワインやビールと比べても、シャンパン製法のシードルは炭酸圧力が強めで泡も細かく繊細なため、吸収速度のピークが鋭く、回りやすいと感じられる可能性が高いのです。

② 糖分の多さが“飲みすぎ”と“急な酔い”を誘発する
もう一つの要因は、シードルに含まれる糖分です。

シードルはもともとリンゴ由来の果実酒であり、特に甘口タイプや果実感を重視したものは、糖分が豊富に含まれています。
アップルアートのThriveは辛口にできていますが、甘みを残した瓶内二次発酵で時間をかけて辛口に変化させるため、ヴィンテージが若いものは甘さと爽やかさで口当たりがよく、飲みやすいため、無意識に飲む量やスピードが増えがちです。

ここで起こるのが、アルコールと糖分の“同時吸収”による急激な変化です。

甘くて飲みやすいため、早く・多く摂取してしまう

糖分によって胃の運動が活発化し、アルコールの吸収がさらに促進

血糖値も上昇するため、脳が一時的に過敏な状態になりやすい

その結果、“一気に酔った感覚”が訪れることがあります。

また、糖分は体内でエネルギーに変換される一方で、分解に水分とミネラルを必要とするため、脱水症状や二日酔いの悪化にもつながりやすくなります。

③ 発酵由来の“香り成分”が酔いに影響する可能性
さらに見逃せないのが、シードルの香り=揮発性成分の存在です。

シャンパン製法のシードルは、発酵過程で多くのエステル類(フルーティな香り成分)やフーゼル油(高級アルコール類)、含窒素化合物(アミノ系副生成物)などを生成します。

これらの成分は、香りや味わいの複雑さに貢献する一方で、中枢神経系に刺激を与える可能性があるとされます。

たとえば

・一部の揮発性アルコール(フーゼル油など)は、エタノール以外の形で酔いに寄与するとされる

・香り成分が脳に作用し、リラックスや陶酔感を増幅させる可能性もある

・中枢神経系の反応により、「急にクラッとくる」「頭が回る」と感じやすい

科学的にはまだ完全に解明されていない部分もありますが、経験的に「香りの強いお酒は回る」と言われるのは、あながち間違いではありません。
Thriveのリンゴの香りは、長く余韻に残るほど香り高いシードルです。
つまり、香りが強いお酒は回るは、あながち間違っていないのかもしれません。


総合的に見る「シードルが酔いやすい」理由
・炭酸
胃腸を刺激し、アルコールの吸収を加速→即効性の高い酔い

・糖分
飲みやすく、摂取量と吸収が増加→量と吸収速度の増加

・香り成分
発酵で生成された揮発物が脳を刺激→陶酔感・回りの感覚に影響

Thriveは食前酒として、会話をなめらかにする“1杯目に適したお酒”でもあり、食後のゆっくりとした時間を味わうデザートワインとして飲んでいただくことが理想的です。


まとめ
「Thriveが酔いやすい」と感じるのは、単に度数の問題ではありません。
炭酸が吸収を促進し、糖分が摂取量と吸収速度を上げ、香り成分が中枢神経に影響を与える──
これら複数の要素が相乗効果で“回りやすさ”を生むためです。

とくにシャンパン製法で作られたシードルThriveは、泡の持続力・香りの複雑さ・飲みやすさを兼ね備えている分、「酔いの演出力」が高い飲み物ともいえるでしょう。

一杯のシードルには、リンゴの恵みと発酵の技術、そして少しだけ“酔いの魔法”が詰まっています。
大切なのは、その美味しさを、ゆっくり丁寧に味わっていただくことです。
お客様の大切な時間を演出するシードル。
「Thrive」は世界にヴィンテージごとに存在する数が限られています。

例えば
ファーストヴィンテージの2019年は残存するのは30本程度。
セカンドヴィンテージの2020年も50本程度。
サードヴィンテージの2022年は300本程度となっています。

この作り手は、世界最高峰の醸造家、井上氏によって手掛けられた最高級のシードルです。
1年経過するごとにヴィンテージ価値を上げて販売しておりますので、お早めの購入をご検討ください。

詳しくは、こちらから購入できます。

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