日本で人気な野菜TOP3のための腐植酸×アミノ酸肥料設計

対象野菜:

  1. トマト(施設・露地栽培ともに人気)
  2. ダイコン(秋冬の代表的根菜)
  3. ホウレンソウ(周年栽培・時短野菜の代表)

1. トマト:高品質果実を目指す土壌設計

春(3〜5月)

  • 元肥前に土壌改良:腐植酸液または粉末を10aあたり1〜2kgすき込み、保肥力と団粒構造を改善
  • 定植前2週間前:完熟堆肥(2kg/㎡)、アミノ酸肥料500倍希釈液を潅水で活着促進
  • 定植後:腐植酸を100〜200倍で根元に潅水、根の環境安定化
  • 育苗中〜初期生育:アミノ酸葉面散布(グルタミン酸・アラニンを含むタイプ)を週1で実施

夏(6〜8月)

  • 果実肥大期:高温での肥料消耗を防ぐため、腐植酸を潅水に混ぜて10〜14日おきに施用
  • 着果促進と病害抵抗性強化:アミノ酸(特にプロリン、ベタイン)葉面散布で光合成補助
  • カルシウム欠乏対策:腐植酸とアミノ酸キレートCaを併用(尻腐れ予防)

秋(9〜11月)

  • 収穫後の土壌回復:残根や枝をすき込み、腐植酸+米ぬか+少量のアミノ酸で微生物分解促進
  • 腐植酸堆肥を表層施用:次作準備として1㎡あたり1〜2kgの腐植酸入り堆肥をすき込む

冬(12〜2月)

  • 施設栽培の継続管理:腐植酸液の希釈潅水(月1〜2回)で土壌劣化防止
  • 冬期休耕中の土づくり:腐植酸+炭素材(もみ殻くん炭など)を混合し冬越え堆肥を仕込む

2. ダイコン:根の肥大と均一性を支える設計

春(3〜5月:春まきダイコン)

  • 播種2週間前:腐植酸粉末を軽く全体にすき込み、通気性と保水性を確保
  • 播種時:アミノ酸肥料を希釈(500〜800倍)して潅水、発芽促進と初期根伸長
  • 間引き後:アミノ酸+腐植酸を含む液肥を葉面散布(10日間隔)

夏(6〜8月)

  • 高温期には栽培を避けるか、高冷地・高所で対応。過湿防止のため腐植酸による排水改善を活用

秋(9〜11月:秋まきダイコン主流)

  • 9月播種前:腐植酸で団粒構造を整え、均一な根伸長の環境を準備
  • 間引き後(本葉3〜4枚時):アミノ酸液で光合成促進、根の太りを助ける
  • 追肥時期:アミノ酸を混ぜた液体肥料で栄養を吸収しやすく(葉面と潅水両方)

冬(12〜2月)

  • 収穫後の圃場管理:腐植酸をすき込み、連作障害・微生物バランスの悪化を防止
  • 畝立て前:もみ殻・米ぬかとともに腐植酸資材を施用、微生物再生と団粒化

3. ホウレンソウ:速成作物への持続的サポート

春(3〜5月)

  • 早春播種:発芽環境の安定のため、腐植酸+アミノ酸の潅水施用で根張りを促進
  • 発芽後〜収穫まで短期間:アミノ酸を1000倍に希釈して葉面散布を週1、成長を底上げ

夏(6〜8月)

  • 夏季は栽培困難な地域も多いが、高冷地・遮光下では腐植酸潅水で耐暑性UP
  • 硝酸態窒素の過剰蓄積を防ぐため、アミノ酸中心の施肥が安全

秋(9〜11月)

  • 秋の安定栽培期:種まき前に腐植酸で物理性を改善、種が水分を吸いやすくする
  • 間引き後〜生育中:アミノ酸を潅水で与え、光合成効率と根圏活性を高める

冬(12〜2月)

  • 低温期対応:腐植酸潅水で根環境の安定と吸収の持続性を保つ
  • アミノ酸補助:光合成が弱まる時期にこそ、遊離アミノ酸の葉面散布(特にグリシン、アスパラギン)を実施

各野菜共通:年間管理のポイント

  • 元肥に完熟堆肥+腐植酸を組み合わせることで、団粒化・通気性・保肥性を同時に向上
  • アミノ酸は初期生育・ストレス耐性・根張りのいずれにも効果があり、特に「速成野菜」や「過酷環境」で有効
  • 夏季の施肥は過剰に注意し、腐植酸によるEC安定とアミノ酸の緩効性が安全施肥に役立つ
  • 秋〜冬の微生物管理には、アミノ酸の微量投入と腐植酸をベースにした堆肥が有効

まとめ

  • トマトには、腐植酸で保肥と根圏環境を安定化し、アミノ酸で着果促進・果実品質向上を狙う設計が有効
  • ダイコンには、根の均一肥大と割れの予防に向けて、腐植酸による団粒構造強化とアミノ酸による代謝サポートが重要
  • ホウレンソウは短期集中型の成長パターンを活かし、腐植酸+アミノ酸で葉物の品質と安全性を高める設計が最適

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