シードルとは何か?──ワインともビールとも違う、“第3のお酒”の魅力

「シードルって、ワインの一種ですか?」「甘いリンゴのお酒ですよね?」
お客様からこういった質問を受けたことはありませんか?

確かに、シードル(Cidre / Cider)はその見た目やラベル、味の印象から、ワインやスパークリングワインの仲間のように思われがちです。
しかし実は、ワインともビールとも違う“第3のお酒”ともいえる、独自の文化と背景を持つ飲み物なのです。

今回は、まだシードルをよく知らない方に向けて、

原料や製法は?

ワイン・ビールとどう違うの?

どんな味?どう楽しむ?
といった基本から、

シードルの今後の可能性や楽しみ方
まで、わかりやすく解説していきます。

シードルとは? その基本を知ろう



◆ シードル=「りんごのお酒」
シードルは、リンゴを発酵させてつくる果実酒です。
語源はフランス語の「Cidre(シードル)」、英語では「Cider(サイダー)」と呼ばれ、ヨーロッパを中心に、何世紀にもわたって愛されてきた歴史ある飲み物です。

果実の自然な糖分を使ってアルコールを生み出す点では、ワインと同じ「醸造酒」に分類されます。

ただし、ブドウではなくリンゴを原料にしているため、香りや味わい、アルコール度数、飲み口などが大きく異なります。

ワインやビールとどう違うの?
◆ 原料の違い
酒の種類→原料
ワイン→ブドウ
ビール→麦芽+ホップ
シードル→リンゴ

シードルは、穀物ではなく果物由来の酒。
そのため、ワインのような果実感と、時にビールのような爽やかさをあわせ持ちます。

◆ 製法の違い
シードルは、リンゴを搾って得た果汁を発酵させて作られます。
この過程で、糖分が酵母によってアルコールへと変化します。
さらに、瓶内二次発酵(シャンパン製法)で作られる高品質なシードルもあり、泡立ちや香りがとても繊細で豊かな仕上がりになります。
まさに、アップルアートが作っているシードル「Thrive」が瓶内二次発酵のシードルです。

ビールは煮沸・ホップ加え・濾過などが必要な一方、シードルはよりシンプルで果実由来の風味を活かせる製法が特徴です。

◆ アルコール度数の違い
ワイン:約12〜14%

ビール:約4〜6%

シードル:約3〜8%

シードルは、アルコール度数が比較的低く、飲みやすさ・軽やかさが魅力です。
食前酒・デザート酒・軽めの乾杯酒としてもおすすめです。

シードルの種類と味わいの幅
「リンゴのお酒」と言っても、その味わいは実に多様です。
リンゴの品種・栽培地・発酵方法・残糖の有無などによって、驚くほど異なる風味が生まれます。

◆ 甘口 or 辛口(ドライ)
甘口:ジュースのような飲みやすさ。フルーティで初心者にも人気。

辛口(ドライ):スッキリとしたキレがあり、食事と好相性。

アップルアートのシードルは「辛口」です。
ですが、瓶内二次発酵のため、ヴィンテージが若いと甘みを感じやすくなっております。

◆ 発泡性 or 非発泡性
発泡性(スパークリングタイプ):爽快感と華やかさが魅力。乾杯やギフトにも◎

非発泡性(スティルタイプ):落ち着いた味わいで、ワインのようにゆっくり楽しめる。

◆ フルーティ or 酸味系
使用するリンゴの種類によって、香り・甘み・酸味のバランスが大きく異なります。
たとえば:

紅玉:酸味がしっかり、すっきりとした味わい

ふじ:甘みが豊かでまろやか

グラニースミス:爽やかな酸味が特徴

アップルアートのシードルは、サンふじだけで作っています。
ヴィンテージが若いと甘みも感じますが、特に素晴らしい香りが特徴です。
気仙沼産の牡蠣殻をふんだんに農場に入れているため、そのミネラルのおかげで魚介類とのマリアージュが素晴らしいシードルとなっています。

シードルの楽しみ方いろいろ
◆ 食前酒として
辛口のシードルは、肉料理・チーズ・魚介・和食など幅広い料理と合います。
特に魚介類の料理と合わせると、爽快な香りと泡が口の中をリセットしてくれます。

◆ ギフトや乾杯に
見た目が華やかで、ラベルも可愛らしいデザインが多く、贈り物やイベントの乾杯にぴったりです。
アルコールが苦手な方にも親しみやすく、幅広い年齢層に喜ばれます。
アップルアートのシードルはヴィンテージごとにラベルデザインを変えています。
ラベルデザインにも物語を込めて作り上げます。


世界と日本のシードル文化
シードルは、フランス・イギリス・スペインなど、欧州を中心に広く飲まれている飲み物です。
地域ごとにスタイルがあり、たとえば:

フランス(ブルターニュ・ノルマンディ):甘口でフルーティ、シャンパン製法も多い

イギリス:ドライで苦味があり、食事に合わせやすい

スペイン(バスク地方):強い酸味と自然な泡。独自の注ぎ方(エスカンシアール)も文化に

日本ではここ数年でクラフトシードルの波が起きています。
特に長野・青森・北海道など、リンゴの名産地から、こだわりの国産シードルが次々と登場しています。

“第3のお酒”としての立ち位置と可能性
シードルは、ワインやビールと比べてまだ認知度が低い一方で、

果実酒ならではの親しみやすさ

食事との相性の良さ

地域性・物語性の打ち出しやすさ

など、今の時代にぴったりの魅力を持つお酒です。

また、地域特産のリンゴを使った「地酒」としての価値も高まりつつあり、

地域ブランディング

体験型観光との相性

ギフト需要への対応

など、“語れる酒”“贈れる酒”としての可能性にも注目が集まっています。


まとめ
シードルをもっと身近に、もっと自由に

「甘くて飲みやすいお酒」でもあり、

「食と相性の良い辛口果実酒」でもあり、

「ストーリーと土地を味わう、体験型の一杯」でもあります。

ワインともビールとも違う。
けれどそのどちらにも近く、どちらにもない魅力がある。
だからこそ、“第3のお酒”として、あなたの売場・食卓・会話を彩ってくれる存在になるはずです。

ぜひ、特別な日の一杯はアップルアートのシードル「Thrive」で、リンゴと人の物語を味わってみませんか?


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